子どもに多い足首の捻挫。
実は足首にある3つの靭帯が損傷した状態のことを指します。
子どもの捻挫について、整形外科医の朱田先生に伺いました。
教えてくれたのは?
所沢あかだ整形外科
院長 朱田 尚徳 先生
日本整形外科学会認定整形外科専門医、日本体育協会公認スポーツドクター、義肢装具等適合判定医
子どもの捻挫 Q&A
ルナちゃんママスタッフ
Q.子どもの捻挫はなぜ再発しやすいんでしょうか?
朱田先生
A.痛みを言葉で上手に表現できなかったり、治る前に走ってしまうなど、親御さんが子どもの捻挫を把握しきれないケースも多いです。
しかし、初期の治療が適切に行われないと、靭帯が緩んだまま、足と地面の感覚(深部感覚)もずれ、悪化や再発を繰り返すことになってしまいます。
ルナちゃんママスタッフ
Q.捻挫くらいなら受診しなくても平気なんですか?
朱田先生
A.軽い捻挫と思っていたら、重症だったということも!
特に子どもは靭帯よりも骨が柔らかいため、靭帯に引っ張られて骨が剥がれる「剥離骨折」になるケースがあります。
靭帯の損傷具合まで診断がつく「エコー検査」を実施している整形外科を受診しましょう。
子どもの捻挫・応急処理の仕方
朱田先生にお聞きした、捻挫の応急処置の仕方を3つ紹介します!
アイシング
保冷剤をキッチンペーパーなどで包んで患部に当て、タオルなどで縛って固定する。
しもやけにならないよう、1回15分を限度に冷やす。
冷やす回数は、多ければ多いほど良い。
安静・圧迫
治りを早くするため、患部は可能な限り動かさないこと。
うっ血しない程度の強さで、タオルや包帯、百均のサポーターなどで足首を圧迫固定する。
挙上(きょじょう)
挙上とは、主に医学用語で用いられ、「持ち上げる」という意味。
腫れると治りが悪くなるため、寝るときや座るときは、痛めた足を椅子やクッションに乗せて高く保持。
その際、足首の靭帯を伸ばさないよう、つま先は天井に向けること。
まとめ
子どもの頃に捻挫を繰り返すと、30代・40代で足首の変形の原因になることがあります。
たかが捻挫とあなどらずに、きちんと治療を受けましょう!