産科・婦人科

【教えてドクター】肌トラブルは女性ホルモンのせい?

【教えてドクター】肌トラブルは女性ホルモンのせい?

女性ホルモンがお肌の調子に深くかかわっていることをご存知ですか?
女性ホルモンと肌トラブルの関係について、はなおかレディースクリニックの花岡 嘉奈子先生にお聞きしました。
ホルモン変化の波を味方につけて肌トラブルのない生活を☆

肌荒れの原因

ホルモンバランスの崩れがからだやお肌に影響を及ぼし、肌荒れの原因になることがあります。

生理前(ニキビ)

黄体ホルモンの分泌UP
皮脂量が多くなってニキビができやすくなる

生理中(ニキビ・乾燥肌)

卵胞ホルモン、黄体ホルモンの分泌DOWN
皮脂量が減って、肌は一気に乾燥傾向に!

妊娠中(ニキビ・乾燥肌・シミ)

ホルモンの急激な変化
体質が変わってさまざまな肌トラブルが!

女性ホルモンって何?

女性ホルモンとは、卵巣から分泌される女性特有の2種類のホルモンのこと。

1つは卵胞ホルモン(エストロゲン)で「女性らしさを作るホルモン」とも言われています。肌や髪のうるおいを保ち、骨や血管をつよくしたり、コレステロールや内臓肥満の増加を抑える働きをします。

もう1つは、黄体ホルモン(プロゲステロン)。子宮内膜を厚くしたり乳腺の発育を促すなど、「妊娠出産を助けるホルモン」と言われています。

卵巣から分泌される女性特有のホルモンで、種類は2つ

  1. 卵巣ホルモン(エストロゲン)は、からだや皮膚に関係
  2. 黄体ホルモン(プロゲステロン)は、妊娠・出産に関係

女性ホルモンと肌荒れの密接な関係

ステージごとに、からだやお肌に影響します。

女性のからだは月経期、卵胞期、排卵期、黄体期の4つのステージを繰り返します。そのステージごとで卵胞ホルモンと黄体ホルモンが増減し、からだや肌に影響を与えます。

女性ホルモンの動きに注目して、低用量ピルや基礎化粧品を効果的に使用した肌ケアが美肌への近道と言えるでしょう。

女性ホルモンが変化する4つのステージ

女性ホルモンが変化する4つのステージ図

参考文献:女性の〈からだと心〉安心医学 ウィメンズ・メディカ 2003年発行

月経期

卵胞ホルモン、黄体ホルモンともに減少するため、皮脂量が減って乾燥肌に。ヒリヒリしたり、くすみが気になる時期です。

卵胞期

卵胞ホルモンの量が増えはじめ、皮脂分泌が抑制され肌に潤いが出てくる時期。肌トラブルも起こりにくい状態です。

排卵期

排卵前には卵胞ホルモンが一番多く分泌され、お肌の調子は絶好調! 排卵日を過ぎたら、そろそろお肌をいたわる時期。

黄体期

排卵後は黄体ホルモンの分泌が活発になるため、皮脂量が増えて肌トラブルが起こりやすい時期に突入。黒ずみ毛穴やベタつき、ニキビなどに悩まされることが多くなります。

女性ホルモンからくる肌トラブルはスキンケアで予防

女性ホルモンからくる肌トラブルは主にこの4つ!

黒ずみ毛穴・ベタベタあぶら肌

★ しっかり保湿がカギ!
大切なのは油分と水分のバランスを整えること。過剰な皮脂分泌を抑えるためにも、保湿ケアはしっかりと!
肌をやわらかくして、保水力をアップさせましょう。日中のテカリやメイク崩れには、朝イチのクレンジングもおすすめです。

ブツブツにきび肌

★ 洗いすぎないことがカギ!
一日に何回も顔を洗うのは、かえって肌荒れのもと。朝晩2回の丁寧な洗顔で、汚れと余分な皮脂をやさしくオフして!
ただし洗顔の後の保湿はしっかりと行うのがポイント。お肌表面の乾燥を防いでターンオーバーを促しましょう。

ヒリヒリ敏感肌・カユカユ乾燥肌

★ シンプルケアがカギ!
バリア機能が弱くなっているので、「やさしく洗顔+しっかり保湿」のシンプルケアが必須! 熱いお湯やゴシゴシ洗いは肌の乾燥を招くので、ぬるめのお湯でやさしく洗いましょう。むやみに新しいスキンケアを試すのはNGです。

どんよりくすみ肌

★ 美肌ケアと保湿がカギ!
血行不良と肌表面の乾燥をケアするのが大切。美白に加え、乳液を使った血行マッサージをプラスすれば、保湿と血流UPで一石二鳥!
通常、肌は28日ほどの周期でターンオーバーするので、美白ケアは根気よく続けましょう。

トラブル別のケアポイントを抑えて、憂鬱な肌トラブルを回避しよう!