年々濃くなる顔のシミや、気になるあざ、ホクロはありませんか?
じつは、これらは病院で治療することができるのです!
今回は、川崎幸病院開催のセミナー・かわさき健康塾にて講演された「顔のシミ、あざ、ほくろの治療」についてをレポートいたします!!
佐藤兼重先生
川崎幸病院 形成外科部長/第二川崎幸クリニック 形成外科・美容外科センター長
日本形成外科学会専門医、日本美容外科学会専門医、日本頭蓋顎顔面外科学会専門医、日本創傷外科学会専門医、日本形成外科学会皮膚腫瘍外科指導専門医
しみ、あざ、ホクロの種類はさまざま!
シミやあざ、ホクロは医学的には「色素斑」と呼ばれており、この色素斑にはさまざまな種類があるそうです。
いわゆる「あざ」
黒あざ、青あざ、赤あざ、獣皮様母斑
いわゆる「シミ」「ホクロ」
ホクロ、そばかす、太田母斑、日光色素斑、肝斑 など
シミの種類
▼シミの種類だけでも、こんなにたくさんあります!
疾患名 | 大斑型日光黒子 (老人性色素斑) |
小斑型日光黒子 (老人性色素斑) |
省卵斑(そばかす) |
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部位 | 両頬などの露光部 | 両頬〜鼻、前額など | 両頬〜鼻、口囲など |
性状 | ・5mm以上で類円形 ・濃褐色 ・単発〜数カ所 |
・5mm以下で濃褐色 ・多発 |
・5mm以下で淡褐色 ・多発 |
時期 | 30〜40歳以降 | 30〜40歳以降 | 若年時 (幼児期〜思春期) |
原因 | 表皮細胞の光老化に伴う 色素増加 |
表皮細胞の光老化に伴う 色素増加 |
色素細胞の異常 |
疾患名 | 後天性真皮 メラノサイトーシス (太田母斑様色素斑) |
肝斑 | 炎症後色素沈着 |
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部位 | 両頬〜鼻、前額、下眼瞼など | 両頬、鼻、人中、前額など | 炎症の原因によってさまざま |
性状 | ・大きさ、形状はさまざま ・褐色〜青灰色 ・細かい皮疹が集積 |
・左右対称に拡大 ・淡〜濃褐色 ・境界明瞭・不整形 |
・大きさ、形状色調は原因による ・淡〜濃褐色 |
時期 | 20歳代以降 | 成人〜閉経期 | 皮膚炎に続発する |
原因 | 真皮メラノサイトの異常。アザの仲間 | 色素細胞の異常。炎症後に増悪 | 炎症後の生体反応 |
後天性のものについては、日常生活でうっかり知らないうちに、原因を作っていることも多いそう!
合わない化粧品を使っていたり、化粧をとる時にゴシゴシ肌をこすって顔を洗っていたり、日焼け止めを塗らずに外出してしまったり…
こんな何気ないうっかりが、シミやクスミの原因になってしまうとは、怖いですね〜!!
先生の口から語られると、日頃から気をつけなくては、と余計に気が引き締まります!
大切なのは、的確な診断と適切な治療
色素斑は種類によって治療方法が異なり、間違った治療では逆に色素が濃くなってしまう場合もあるため、的確な診断がとても重要!
では、先生方はどんなことをポイントに、診断をしているのでしょうか?じつは、以下の点をチェックして診療にあたっているのです。
- 視診(色合い、平坦か凸か)
- 問診(いつからあるか?なにかキッカケがあったか?)
- 既往症
- 肌の質
- スキンケアはどんなことをしているか?
- 悪性腫瘍の鑑別
この中でも、悪性腫瘍の鑑別は重要です。切除するにしても、早期発見であれば傷が小さく済むため、気になる色素斑は早めに病院で診てもらうことをオススメします!
治療法について
治療法は、外科的手術と非外科的手術とに分けることができます。
切除縫合、くりぬき術、皮弁移植
電気焼却、液体窒素、レーザー照射、内服薬、美白クリームなど
主体となる手術のほかに、現在では、レーザー照射や美白クリームといった方法も行われます。
レーザーは昔と比べて技術も進歩し、痛みも少なくなりました。
美白クリームは、これだけですべてシミが消えるわけではなく、他の治療と組み合わせて使います。
シミの代表「肝斑」について
いろいろある色素斑のうち、相談の多い肝斑について教えていただきました!
■ 原因
年齢による女性ホルモンのバランス変化、化粧による機械的刺激、紫外線、体調、肌の手入れ
■ 治療法
内服薬(トラネキサム酸、ビタミンC)、美白クリーム(ハイドロキノン、ビタミンC誘導体)
※ レーザーによっては肝斑が悪化することがあるため注意が必要。肝斑では、特殊なレーザートーニングが効くこともあります。
- 紫外線から肌を守ること(サンスクリーン剤の使用)
- 美白クリーム
- 保湿
- 化粧のときにこすらない
佐藤先生のまとめ
- 顔のシミ、あざ、ホクロは、それぞれきちんとした診断が大切で、適切な治療が必要です。
- シミにはいくつもの種類がありますが、一部には最新のレーザー(Qスイッチルビーレーザー)照射が有効です。
- あざの種類に応じた、特殊な治療が必要です。
- ホクロや黒いあざには、手術加療が必要です。
シミ、あざ、ホクロの治療を受けたい方へ
今回、講師を務められた佐藤先生がセンター長をされている、第二川崎幸クリニックの美容外科センターでは、手術のほか最新のQスイッチルビーレーザーを使用したシミ治療も行っています。
Qスイッチルビーレーザーは、蒙古斑や太田母斑にも効果的です。
気になるシミ、あざ、ホクロがある方は、ぜひご相談してみてはいかがでしょうか?
川崎幸病院では、参加費無料・申込不要の健康セミナー「かわさき健康塾」を毎月開催しています。詳細スケジュールはコチラから!
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