出産した産院で入院中に行われる新生児聴覚スクリーニング検査。
一体どんな検査なの?もし悪い結果が出たらどうしたらいいの?
そんなママやパパの不安に応えるべく、今回は、新生児の赤ちゃんに必ず受けてもらいたい【新生児聴覚スクリーニング検査】について解説したいと思います!
その1 新生児聴覚スクリーニング検査とは?
小さな音を赤ちゃんに聞かせて反応するかどうかを調べる、「先天性難聴の早期発見」を目的として行うスクリーニング検査です。
赤ちゃんが生まれた産院で入院中に行われることがほとんどで、自治体によっては検査費用を公費で補助してくれるケースもあります。
検査による痛みはなく、赤ちゃんが寝ている間に10分程度で終了する安全な検査です。
難聴の早期発見は、将来、言語を獲得できるかどうかにも関わる重要な事柄です。
あまり不安になりすぎず、ぜひ赤ちゃんのために必ず受けさせてあげましょう。
その2 先天性難聴とは?
先天性難聴は、生まれつき片耳または両耳に聞こえづらさがある(音を聴いたり、区別する能力が低下している)状態を指します。
1000人に1〜2人の確率で起こり、他の先天性疾患と比べても出現頻度が高い傾向にあります。
子どもの難聴のうち、遺伝的な要因が1/3、妊娠中の母体の感染症や早産といった遺伝以外の要因が1/3、原因不明が1/3とされています。
妊娠中に感染すると
先天性難聴のリスクが上がる主な病気
・風疹
・サイトメガロウイルス
・トキソプラズマ
・ヘルペス
・梅毒
先天性難聴と診断されたら、生後6ヶ月までに治療を開始するのが理想的といわれています。
補聴器や人工内耳の装着、療育といった治療を早期にはじめることで、聴こえに問題のないお子さんと同程度のコミュニケーション能力を身につけることも可能であるとされています。
その3 リファーってどうゆうこと?
リファーとは「要再検」つまり、「難聴の疑いがあるため精密検査が必要」という意味です。
この段階で難聴であるかどうかの診断はつきません。
しかし、必ず精密検査を受けることが大切で、遅くとも生後3ヶ月頃までには精密検査が受けられる専門の耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。
無事に赤ちゃんが産まれてホッとしたのも束の間、新生児聴覚スクリーニング検査で急に「リファー(要再検)」となれば、ご家族の皆さんは驚き、大変な不安に包まれることでしょう。
詳しいことは精密検査を受けるまではわからないため、検査日までは余計に心配な日々を過ごされることと思います。
そこで皆さんに知っていただきたいのが、リファーと言われたご家族からの相談を受け付けている窓口があるということです。
それが、聴こえの相談室「人工聴覚情報学会」のサイトです。
人工聴覚情報学会は、難聴当事者であり、人工内耳治療で聴覚を取り戻した方が代表を務められている、信頼できるNPO法人です。
精密検査を受けるまでの間に不安な気持ちを抱えきれなくなったとき、誰かに話を聞いてもらいたくなったときなどに、ぜひ活用してみてください。
チェック!
下記サイトでは、難聴に関する情報の掲載や、患者目線のお子様の難聴に関する相談を受け付けています!