産科・婦人科

正しい知識を身につけよう 乳がん検診について!

正しい知識を身につけよう 乳がん検診について!

乳がん検診って行かなければいけないの? なぜ必要なの? といった疑問を乳腺専門ドクター、八王子乳腺クリニック院長 三坂武温先生にお聞きしました。

Q:まだ30代ですが、乳がん検診は受けた方がいいですか?

A:年齢にかかわらず、受けることをおすすめします!

乳がんは年々増加傾向にあります。20代でも乳がんになる可能性がありますので、年齢に関わらず検診を受けることををおすすめします。自主検診を受ける場合は乳腺科・乳腺外科へ。

年齢別罹患率

乳がんは30代後半になるとグッと罹患率が上がります。

資料:独立行政法人国立がん研究センター がん対策情報センター

検診の種類

自治体検診と自主検診の2種類があります。

種類 自治体検診 自主検診
内容 視触診+マンモグラフィ
(エコーがある場合も)
視触診+マンモグラフィ+エコー
費用 無料~3,000円程度 10,000〜15,000円程度
年齢 40代以降 年齢制限なし
頻度 2年に1度 随時
結果 郵送で通知されるのみ 医師から直接詳しい説明が受けられる

Q:乳がん検診はどんな検査をするのですか?

A:「視触診」「エコー」「マンモグラフィ」の3つがあります!

3つの検査はそれぞれ単独でも受けることができますが、どの検査にも得手不得手があるので、併用するとより安心です。

視触診

医師が乳房に触れることで、しこりの有無や様子、分泌物などを調べる検査。

エコー

超音波のセンサーを乳房にあて、画像を見ながら行う痛みのない検査。

マンモグラフィ

エックス線による検査。乳房を圧迫した状態で、レントゲン写真を撮影します。

要精密検査となった場合は、細胞や組織を取り生検します

がんを見つけられる確率(※)

※引用 : Buchberger W,Niehoff A. Obrist P,Dekekkoek-Doll P,Dunser
 M.Clinically and mammographically occult breast lesions:ditection and classification with highresolution sonography. Semin Ultrasound CT MR 2000;21(4):325-36

みかこ編集長
みかこ編集長
バストを診療するのは「乳腺科」、子宮を診療するのは「婦人科」です。お間違えなく!

Q:1度検診を受けたら、しばらくは安心ですよね? 検診はどのくらいの頻度で行ったらいい?

A:検診は過去をチェックするものと考えて下さい!

検診は過去からその日までの期間をチェックするもので、先のことを占うものではありません。乳がんは早い段階で見つかれば命が助かる病気ですので、1年に1度は検診を受けることをおすすめします。

検診の目的

「早期発見」や「早期発見により死亡率を減らすこと」が、乳がん検診の主な目的です。痛みや被ばく量など、検査における患者さんの負担の軽減にも取り組んでいます。

三坂先生
三坂先生
進行の早いがんは数ヶ月で進むことも。自分に合った検診ペースがあるので、医師に相談しましょう。

入浴時の簡単セルフチェック!

ボディソープや石けんを使って、手で洗いながら自分のバストをチェック!
週に1回くらいがおすすめ。変化を感じた時は医師に相談しましょう。

三坂先生
三坂先生
女性であれば誰でも乳がんになる可能性があります。信頼できる乳腺専門のかかりつけ医を見つけましょう。

ゲンキのモトInformation
〜乳がん患者さんを支援する団体〜

TBC Tokyo Breast Consortium

東京都の「乳腺専門クリニック」と「病院」の連携のために設立された団体です。研究内容や連携するクリニック・病院の情報などは、HPで公開されています。

http://breastcons.com/

With You Tokyo あなたとブレストケアを考える会

乳がん患者さんとそのご家族、治療に携わる医療関係者が参加し、乳がんについてのディスカッションや講演会など様々なイベントを行っています。毎年9月頃に開催。

http://withyou-tokyo.s2.weblife.me/index.html