生理、おりもの、おなか、乳房など・・・
女性の気になる質問に、赤枝六本木診療所の院長 婦人科医の赤枝恒雄先生にお聞きしました。
ためになるアンサー満載です!
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日曜も診療!六本木に開院して30年!誰もが認める産婦人科医の大御所!(赤枝六本木診療所)|ゲンキのモトのお医者さん
月経について
Q. 生理の出血がほとんどありません!何かの病気ですか?
A. 無排卵性月経かも。まずは基礎体温チェックを!
血の量が少なくても排卵していれば問題ないのですが、無排卵の状態がずっと続くと、子宮を育ててくれる黄体ホルモンが分泌されない。その結果、子宮がどんどん小さくなって、将来的に不妊症の原因になるのです。基礎体温をつけた表を持って婦人科を受診してください。
Q. 日頃から生理不順気味なのですが、どのぐらい生理がこないと受診したほうが良いですか?
A. 6ヶ月以上生理がなかったら、すぐに受診して!
半年も生理がない、無排卵の状態が6ヶ月続くと、子宮が小さくなって妊娠しにくくなったり、妊娠しても流産しやすくなる可能性があるのです。すぐに人工的に排卵を起こしてもらう必要があります。基礎体温をつけていなくても、急いで婦人科を受診してください。
Q. 生理が終わったのに出血が!不正出血ですか?
A. 生理以外の出血はすべて不正出血。見過ごさずに婦人科へ!
Q. いつも7日間で終わる生理が、2週間も続いています。生理中でも受診できるのですか?
A. 子宮内膜炎の疑いもありますね。もちろん、生理中でも婦人科を受診できます。受診してみてください。
Q. 生理の量が多くて大変。何とかしたい!
A. 大丈夫!薬で生理の量をコントロールすることができます。
ただ、子宮筋腫が原因で出血している場合もあるので、婦人科に相談しましょう。
Q. 生理痛がすごくツラく、市販の薬も効きません。何かの病気なのでしょうか?
A. 子宮内膜症かも?でなければ、生活改善を!
★ 若い女性にも増えています「子宮筋腫」
過多月経、過長月経や不正出血が起こる。また、生理痛が強かったり、生理ではないのに下腹部が痛くなったりする場合も。
★ 生理による貧血でなりやすい「鉄欠乏性貧血」
しばしば立ちくらみを起こしたり、体がだるく、疲れやすいなど。また顔色が青白いのも特徴。
★ 強い生理痛を引き起こす「子宮内膜症」
生理痛が年々重くなる、生理の量が増える、期間が長くなる。また、生理でないのに下腹部痛や腰痛がある、セックスのとき突き上げるような痛みがある、など。
★ 初期は自覚症状がない「子宮がん」
初期はまったく自覚症状がないので、定期的ながん検診が必要。症状が進むと、不正出血をしたり、おりものの量が増える。
おりものについて
Q. おりものに血が!性病か子宮がんでしょうか?
A. 排卵期出血であれば大丈夫。でも、子宮がんの検査も受けてください。
Q. 水のようなおりものが。病気のしるし?
A. 疲れ気味なのでは?よく体を休めてください。
Q. 生理と生理の間にゼリー状のおりものが大量に出ます。大丈夫でしょうか?
A. まったく心配ありません!健康な証拠ですよ。
★ 女性なら誰でも発症する可能性あり「膣カンジダ症」
白いノリ状、あるいはカッテージチーズ状のおりものが出て、膣や陰部がかゆくなる。
★ 病気ではないが、不正出血の原因に「子宮膣部びらん」
おりものの量が増える、黄色っぽいおりものが出る、セックスの後に出血するなど。
★ 生理中はとくに注意!「雑菌性膣炎」
白、透明、黄色、緑色で、悪臭のあるおりものが増える。かゆみはあまりなく、ときとして膣が赤く腫れて痛みを感じる。
★ 生理中のセックスが原因に「子宮内膜炎」
ウミのようなおりものや血の混じったおりものが増えるほか、発熱、激しい下腹部痛・腰痛などが起こる。慢性化した場合は、月経不順や不正出血のほかはとくに自覚症状がなく、気づかないことも多い。
★ 少しの刺激で出血する「子宮頸管ポリープ」
おりものの量が増える、セックスや激しいスポーツの後に出血するなど。
★ その他、おりものの異常で疑われる病気・性感染症
「トリコモナス」 黄色いおりものが出て、外陰部がかゆくなったり臭いがきつくなったりする。
「淋病」 黄色いウミのようなおりものが出る。
「クラミジア」 おりものの量が増える。
「子宮がん」 おりものに血が混じる。
乳房について
Q. おっぱいにしこりが!これってがんですか?
Q. 乳房にえくぼができました。どこか異常なのでしょうか?
A. 乳がんの疑いが!今すぐ病院で検査を受けて!
Q. 大きなおっぱいは、がんになりやすいって、ホントですか?
A. がんのできる可能性は、大。マメに乳がんの検査を受けましょう。
おなかについて
Q. 右の下腹が激しく痛いのですが、疑われる婦人科の病気がありますか?
A. 卵管炎や卵巣のう腫の茎捻転など、婦人科の病気かもしれません。
Q. 生理でもないのに、下腹部がズキンズキン痛いです。この症状は、どうなのですか?
A. 子宮内膜炎か卵管炎が考えられます。下腹部を冷やしてあげましょう。
Q. 下腹部の痛み!内科と婦人科のどちらに行けば良いのでしょうか?
A. お腹に痛みがある場合は、女性ならまず婦人科へ来て欲しいですね。
たとえば、女性の卵管と盲腸はすごく近い場所にあるので、内科医だとどちらが腫れているのか見分けられない可能性もあります。婦人科の医師が膣に手を入れて内診すれば一発でわかることなので、それから専門医に行けば良いです。それよりもまず、一番のおすすめは、何でも話せる「かかりつけ医」を持つことですね。
★ 骨盤内の炎症!「卵管炎」
急に寒気がして発熱し、下腹部が痛む。進行すると不正出血、吐き気なども。
★ 骨盤内の炎症!「骨盤腹膜炎」
自覚症状は、卵管炎とほぼ同じ。下腹部通、不正出血、場合によって発熱などが見られる。
★ 急性と慢性がある「虫垂炎」
いわゆる「盲腸炎」。急性の場合は、下腹部が激しく痛み、発熱する。慢性の場合は、急性ほど症状が顕著に現れないことも。
★ ストレスケアが大切「過敏性大腸炎」
急におなかがゴロゴロしたり、下痢、便秘の片方、また両方を繰り返したりする。
★ 悪性の場合は、要注意「卵巣のう腫」
自覚症状はほとんどないが、腫瘍が大きくなるとおなかがポッコリとふくらんでくる。
★ 10代後半〜30代に多く見られる「子宮内膜の癒着」
生理痛がひどくなり、出血量が増える。
★ 10代でもかかることが「卵巣がん」
初期は、下腹部の痛み、膨満感などくらいだが、進行が早いのが特徴。進行すると、おなかにさわるとしこりを感じる、おなかがカエルのようにふくれるなどの自覚症状が出る。原因は、はっきりわかっていないが、脂肪の多い食事、肥満、閉経が遅い、出産経験がない、といった人のほうがリスクが高いと言われている。
おしっこについて
Q. おしっこの出が悪いのですが、どこが悪いのですか?
A. ぼうこう炎の症状のひとつ。筋腫が圧迫している場合も。
Q. ぼうこう炎の症状なのですが、尿検査では異常なし!ほかに考えられるのは?
A. 尿に菌が出ないタイプのぼうこう炎もあるんです。
Q. おしっこが臭い!何かの病気ですか?
A. もし夕方になってもおしっこが匂うようであれば、糖尿病や肝臓病の病気が疑われます。その場合は、泌尿器科へ受診してください。
Q. 治ったかと思うとすぐ再発。ぼうこう炎は、クセになるの?
A. 慢性化しているのでしょう。完治させるには2週間は必要。
Q. ぼうこう炎で、厳禁なことは・・・ズバリ?
A. お酒です!
カラダの悩みについて
Q. 体温がさがっている感じがします。何か病気?
A. 睡眠時間が短くなると体温はさがります。
Q. 原因不明の動悸、立ちくらみ!胸が詰まったように苦しい!何科にかかれば良いですか?
A. おなかが痛ければ婦人科へ、そうでなければ診療内科へ。
Q. 若くても更年期になる人はいるんですか?
A. 20代の更年期はありません。更年期のような症状を感じた場合は、子宮内膜炎を疑ってください。
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