皮膚科

虫よけ剤、きちんと選んでいますか?

虫よけ剤。きちんと選んでいますか?

昨年、デング熱、ジカ熱などの流行にともない朝のワイドショーなどで頻繁に出演されていた久住英二先生から虫よけ剤の選び方などお話をお聞きいたしました!

久住先生から

久住先生
久住先生
高濃度の虫よけ剤を選んでほしい!

といったメッセージいただき早速、お話を聞いてきました。

虫よけ剤の選び方

▼医療法人社団鉄医会理事長 久住英二先生
久住英二先生

―― 日本の蚊よけが弱すぎて使えない!と以前まで久住先生が、よく話をしていたのですが…

久住先生「その通りで!今まで日本では、DEETは最高濃度が12%、Icaridinが5%で、3時間ほどで効果が切れてしまいました。そして、薬液の皮膚への付着が少ないスプレー製剤が好まれるので、さらに効果が現れにくいという二重苦でした。結果として『虫よけ効かない→使わない』という残念な選択をする方が少なくありませんでした」

―― 昨年から状況が変わったのですか?

久住先生「昨年、『DEET 30%、Icaridin 15% の虫よけを作ったら、すぐに承認します』と厚生労働省から通知が出たこともあって高濃度DEETの虫よけ製品が昨秋に発売されました。今年の夏は、これからの虫よけ剤の真価が現れる初めての夏になります」

―― ちなみにDEET(ディート)について教えてください。

久住先生DEET:diethyltoluamide ジエチルトルアミドディートは、濃度は高ければ高いほど、効果が長くなることが示されています。50%ほどで効果は頭打ちになるので30%~50%の製品を使うと良いです」(出典:国立感染症研究所)

久住先生―― Icaridin(イカリジン)について教えてください。

久住先生「Icaridin(イカリジン)海外ではPicaridin(ピカリジン)と表記されることも。もともと、こしょうの成分なので毒性はしられていません。年齢制限はありません。8時間くらいは、しっかり効きます。以前は5%のものしか売られていなかったのですが、昨年のものから15%のものが発売されていています。この15%のものを使うと良いです」

―― どんなタイプの虫よけを選ぶと良いですか?

久住先生「スプレータイプは薬液が皮膚に付着する量が少ないので、
DEET 30%または、Icaridin 15% 配合の液体ポンプもしくはローションタイプ
を選ばれると良いかもしれません。
ただしDEETは、飲んだりすると毒性が生じたりするので、小さな子供で手など舐めてしまう子の場合はDEETじゃないほうが安全かもしれません。DEETは皮膚がかゆくなることもあるけれど、イカリジンはその心配もありません。小さい子さんには、イカリジンが入った虫よけがオススメです

蚊に刺されないための対策
  1. 肌を露出しない(なるべく長袖、長ズボンの着用)
  2. 淡色や明るい色の服を着る (蚊は黒い色が大好き)
  3. 虫よけ剤を使う。ディートまたはイカリジンの高濃度のものを
  4. 窓は開放せず網戸、できればエアコンで空調(ない場合、蚊帳の使用も)
  5. 蚊取り線香など使う。ただし開放された部屋では効果がなし(有効成分の濃度が低ければ効かない)
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