健康

「かわさき健康塾 肩こり・腰痛・ひざ痛撃退フォーラム」取材レポート(前編)

2018年4月12日にミューザ川崎シンフォニーホールで開催された、無料健康セミナー「かわさき健康塾 肩こり・腰痛・ひざ痛撃退フォーラム」を取材させていただきました。今回は、そのレポートを前後編にてお伝えいたします!

登壇されたのは、整形外科医の朱田先生、理学療法士の武本さん、星野さん、作業療法士の升谷さんの計4名のプロフェッショナルたちです。

前編では、整形外科医であり、スポーツドクターでもいらっしゃる川崎幸病院の朱田先生による「肩こり・ひざ痛」についてのお話をご紹介したいと思います。

意外と知られていない! スポーツドクターが教える肩こり・腰痛・ひざ痛の真実

さて皆さん、日本人が訴える症状のトップスリーをご存知でしょうか?
なんと第一位は「腰痛」、そして第二位が「肩こり」、第三位が「ひざ痛」だそうです! 皆さんどこかしらの関節に痛みを感じているということでしょうか?

「日本人が訴える症状」のスライド

まずは肩のお悩みについて。
そもそも、肩関節は腕をグルグル動かせるように稼働域が広く作られています。稼働域が広いということは、固定されておらず不安定な状態でもあり、その分沢山傷つきやすいということなのです!

「肩ってどこ?」のスライド。肩の図解

数ある肩のトラブルの中でも、いわゆる「肩こり」は、病名にすると「筋・筋膜性疼痛」と呼ばれるものです。
肩こりの改善には、まずは自分でストレッチを行うこと。そして、肩への負担を減らすことの二つが重要となります。
治療としては、筋膜リリース注射という生理食塩水を癒着した筋膜に流して痛みをとる方法もあります。

肩こりと思っていたものがじつは違う病気が原因の場合もあるので、痛みが酷いときは、整形外科を受診することも必要だそうです。

つづいては膝のお話です。
「年をとると膝が痛くなる」なんてよく耳にしますが、いわゆる「ひざ痛」は「変形性膝関節症」と呼ばれ、軟骨がすり減って膝の骨と骨が擦れるために痛みが生じます。

変形性膝関節症の割合

変形性膝関節症は、男性よりも女性に多く発症し、男女共に年齢が上がるにつれ、発症率も上昇していきます。

「変形性膝関節症の割合」のグラフ

女性は男性に比べて筋力が劣るため、より膝に負担がかかりやすいことが女性に発症が多い理由だそうです。

変形性膝関節症の原因・初期症状

変形性膝関節症は、加齢によって膝の半月板という軟骨が傷むことが主な原因ですが、若い頃の怪我や手術がきっかけとなる場合もあるそうです。もともとの膝の形や軟骨の強さなども要因のひとつでは?と指摘されています。

膝の構造の図解

変形性膝関節症の初期症状としては、「こわばり感」が挙げられます。また、立ち上がりや歩きはじめるときに痛みが走ったり、長時間歩行や階段の上がり下りで痛みを感じることも。症状が進行すると、じっとしていても痛みを感じ、夜寝ているときも痛むようになります。さらに進行すると、膝に水がたまって関節がより動きにくくなります。

変形性膝関節症の改善方法

変形性膝関節症を改善するためにまず必要なことは、膝への負担を極力軽くすることです。まずは減量に努める必要があります。また杖の使用や、階段・坂道を登らないなど、とにかく膝への負担を減らす生活習慣を心掛けましょう。
治療としては、このほか運動療法や薬物療法、手術などが挙げられます。
ご高齢の方は、運動をしてもすぐに効果が得にくいと思われがちですが、無理のないトレーニングを続けることで、年齢に関わらず運動機能が向上することが分かっています。

今回は、肩こり「筋・筋膜性疼痛」と、ひざ痛「変形性膝関節症」についてレポートさせていただきましたが、講演ではその他の肩、膝にまつわる病気についても解説いただきました!
朱田先生曰く、「大切なのは、ひとくちに肩が痛い、膝が痛いといっても、その原因によって治療法は異なる」ということです!
今回のお話で、関節の痛みは「年だから仕方ない」と諦めるのではなく、医療機関できちんと原因を探り、その方に合った治療を受けることが、痛みから解放される近道であると感じました。皆さんも痛みを我慢することなく、まずは整形外科を受診することからはじめてみてはいかがでしょうか?

「かわさき健康塾 肩こり・腰痛・ひざ痛撃退フォーラム」取材レポート(後編)では、理学療法士さんと作業療法士さんによる、関節痛予防のためのストレッチや体操をレポートいたします!

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