子どもの皮膚感染症について、岡村皮フ科医院 皮膚科医 岡村理栄子先生にお聞きしました。
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気配りを大切にされる医院さん!明るく元気をもらえる先生です!(岡村皮フ科医院)|ゲンキのモトのお医者さん
Q:プールに入ってはいけない皮膚病もあるの?
A:うつる皮膚病や、安静が必要な皮膚病はプールNGです!
子どもに熱があったり具合が悪そうなときは、「今日のプールは無理ね」とママでも簡単に判断できますが、さて皮膚に異常があるときはどうでしょう? 案外、本人は元気なことも多いので悩みがちですね。でも中には、人にうつる皮膚病や、安静が必要な皮膚病もあるので注意しましょう。
Q:どんな皮膚病がうつるの?
A:病原体があるとうつります!
皮膚病には「うつるもの」と「うつらないもの」があります。その違いは、病原体があるかないか。
細菌、カビ、ウイルス、寄生虫など、病原体が原因となるのが「うつる病気」、つまり皮膚感染症です。
夏は肌の露出部分が多く、皮膚感染症になりやすい季節でもあります。
★ うつらない皮膚病
アトピー性皮膚炎、ニキビ
★ うつる皮膚病
水イボ、頭しらみ、とびひ
病名 | 水イボ | 頭しらみ | とびひ |
---|---|---|---|
症状 | 1〜3mmほどの白くて表面がなめらかなイボ。炎症をおこして赤くなることも。 | 頭皮のかゆみ、湿疹。髪の毛の根元にフケのような卵を産みつけて増えていく。 | 水ぶくれ、赤み、かさぶた、かゆみ、痛みなど。 |
できやすいところ | 胸、脇の下、腕、太もも | 頭皮、髪 | 目鼻口のまわりから始まり、色々な部位に広がる |
原因 | 肌と肌との接触や、ビート板の共有などでうつる。 | 頭と頭との接触や、タオル・ヘアブラシ・寝具の共有でうつる。 | 掻きむしった手や、タオル・衣類の共有などでうつる。 |
プール OK? NG? |
OK ウイルスの接触を防ぐため患部を覆えばOK! |
OK 水を介してうつることはありません。 |
NG 患部は相当痛みます。ガーゼで覆いましょう。 |
Q:「とびひ」って放っておいていいんですか?
A:あっという間に広がるから早めに受診を!
「とびひ」は、火事の「飛び火」のようにあっという間に広がるので、早めの受診がとても大切です。まれに、皮膚が真っ赤に腫れて高熱が出る「ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群」という病気につながることも。そうなると入院治療が必要となります。
Q:“虫さされ”や“あせも”も「とびひ」のきっかけに?
A:皮膚が荒れていたり傷があると、角層の隙間に細菌が入り込み、とびひにかかりやすくなります。
「とびひ」の多くは、“虫さされ”や“あせも”がキッカケ。かゆくて掻きむしった傷から細菌が入り込んでしまうのです。そうならないためにも、レジャーでは虫除けをしっかりと。また、夏でも毎日の保湿ケアで“あせも対策”をして、とびひ感染を防ぎましょう。
どうやって予防したらいいの?
バリア機能の乱れた皮膚は、乾燥しやすく、細菌・ウイルスも入りやすい。
だから、保湿ケアで肌をバリア!
バリア機能の高い皮膚は細菌、ウイルスの感染を防ぎます!